日野デュトロ 電動パーキングブレーキ初期学習手順
日野デュトロ 電動パーキングブレーキ初期学習手順です
最近の新型車両はパーキングブレーキ(サイドブレーキ)が手動式から電動式に変化してきました。モーターによりブレーキに制動力を掛けるため引きしろ(踏みしろ)があまくなり効きが悪くなるのを防止します。デュトロの電動パーキングブレーキはワイヤーに伸びが生じ、限度値を超えるとメーター内に警告灯(橙)を付け運転者に知らせます。電動パーキングブレーキ関連部品の脱着や交換作業はもちろんのこと、車検時にパーキングブレーキシューのすき間調整を行う場合も初期学習が必要になりますので確実に実施するようにしましょう。
目次
日野デュトロ 電動パーキングブレーキ調整・初期化作業
では、始めましょう。警告灯の点灯を確認する
警告灯が点灯している場合はエンジンを始動しどの警告灯が点灯しているか確認しましょう。誤診を防止できます。今回作業した車両は〇印のランプ(ブレーキウォーニングランプ)が点灯していました。
パーキングブレーキ・ケーブルの初期位置戻し
パーキングブレーキシューのすき間を調整する前にパーキングブレーキケーブルを初期位置に戻す作業が必要になります。今回作業した車両のセンターブレーキはこのタイプです。(パーキングブレーキドラム内径200mm)
スターターキーONの状態でパーキングブレーキレバー(スイッチ)を下げてからスターターキーLOCKにする。この状態でOBDⅡコネクタの4番と12番を短絡させます。故障の原因になりますので短絡箇所を間違えないようにしてください。車両が動く可能性がありますので輪止めをしてください。
1.OBDⅡコネクタの4番と12番を短絡させた状態で、スターターキーをOFF→ONにし、5秒以内にパーキングブレーキレバー(スイッチ)を下げる→上げるを3回操作する。
2.パーキングブレーキレバー(スイッチ)を下げる。電動パーキングブレーキ・アクチュエーターが解除方向にカチカチ音がして停止する。停止したらスターターキーをLOCKにし、OBDⅡコネクタの短絡を解除してください。
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パーキングブレーキシューのすき間を調整する
ケーブルの初期位置戻しが完了した状態で、パーキングブレーキシューのすき間を調整しましょう。引きずりがないように調整してください。整備書の調整方法ではバッテリーマイナスターミナルを切り離し、マイナスドライバーでパーキングブレーキアジャスターを上方向(拡張方向)に回し、ブレーキドラムがロックされていることを確認した後、パーキングブレーキアジャスターを下方向(収縮方向)に7~10ノッチ戻すとあります。作業完了後バッテリーマイナスターミナルを接続しましょう。センターブレーキのラバープラグの取付を忘れずに。
積載量や車両重量等のより搭載されているタイプが何種類かあるようです。パーキングブレーキシューの調整方法が違ってきますので注意しましょう。
パーキングブレーキドラム内径190mm
パーキングブレーキドラム内径203.2mm
解除位置学習を開始する
パーキングブレーキシューのすき間を調整したら、パーキングブレーキケーブルの解除位置学習をします。スターターキーをONにし、パーキングブレーキレバー(スイッチ)を上げます。
電動パーキングブレーキアクチュエーターが自動的に10回作動し停止します。
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最終確認
最後にパーキングブレーキレバー(スイッチ)を上げ下げし、引きずりやパーキングブレーキインジケーターの点灯・消灯を確認しましょう。もちろんブレーキウォーニングランプの消灯も確認してください。異常がなければ完了です。まとめ
最新技術により機械の電動化が進んできています。自動車整備士の教科書に電動の部品なんてほとんどなかった記憶がありますが、日々勉強して進化していく自動車に適応できるようにしていきたいですね。お疲れ様でした。Sponsored Links